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戦略的キャリア構築に使えるMBAのフレームワーク

戦略的キャリア構築に使えるMBAのフレームワーク

前回のブログにて「MBAの方法論がキャリア構築の役に立つ」と書きました。今回はその補足版のようなもので、具体的にMBAのどのような内容がどう役に立つのか、このブログでこれまで書いたこと、今後書くこととリンクするように、いくつかピックアップしてみました。もちろんMBAの内容はこれだけではありませんので、もしかするとそのうち第二弾を書くかもしれません。

マーケティングの4P

マーケティング
マーケティングの4Pとは、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(宣伝)のことです。

これを人材市場にあてはめて考えると、Productはあなた自身となります。
Priceは年収、Placeは短期的な転職活動のためには転職のための人材エージェントやプラットフォーム、長期的にはキャリアを積む業界や職種です。
PromotionはCV(履歴書・職務経歴書)を含むセルフブランディングと置き換えられます。

Priceは「高年収」を目指すと固定します。自分の既存の強みや経験値を高年収向けの人材に合わせてセルフブランディングを考え(例えば外資系ベンチャーに向け、「日本市場新規開拓に強い」など。※注1も参照)、そのブランディングに合わせて今後のキャリア開発(転職またはMBA取得など)をして自分の人材価値に磨きをかけるという、ProductとPromotionの相互作用を考えます。

Placeには、業種・職種という中長期的に価値を発揮・発展させていく場としてのものと、短期的に今現在転職するための転職媒体という場としてのものがあります。
Product、つまりご自身が一番高く売れる場所、ということを考えると長期的なPlaceは見えてくるでしょう(もちろん簡単に見えてくるわけではありません。※注2も参照)が、短期的なPlace、つまり転職媒体はこれだけ使っていればOKというものはありません。ご自身のやり方や媒体との相性もあるでしょうから、色々試してみればいいと思います。私の経験では年収500万前後まではリクナビNEXTなどの転職サイトで自分で探す、年収700万前後までは転職エージェントと相談、一千万くらいになってくるとLinkedInで直接一本釣りというのが効率が良かったです。

※1:博士号は最強のセルフブランディング

※2:どういう方向性に進めば年収が増えるか分からない

PDCA

PDCA
企業内研修でもよく使われる概念なのでMBAに限らず馴染みのある方も多いと思います。
Plan(計画)、
Do(実行)、
Check(評価)、
Action(改善)
のサイクルを回し、品質改善を適切に管理することです。
キャリア構築においても、最初から完璧なキャリアを作れると期待してはいけません。
自分の成長・年収増のためにどういうキャリアが適切かを考え(Plan)、CVをアップデートして面接を受けたり場合によっては実際に転職したりしtて(Do)、面接のフィードバックを受ける、入社してからの職務内容を評価して(Check)、次の転職活動に反映する(Action)ということを何度も繰り返して、段々と年収の上がる転職、一貫性のあるキャリア、さらに上を目指すための手掛かりが見えてくるものです。

創発的戦略

創発的戦略
簡単に言うと、
「まずはやってみて、得られたアウトプットを基に後から対応する形で戦略を作る」
ということです。
ビジネスでしばしば引き合いに出されるのがホンダの北米展開です。ホンダが1960年代に北米に展開した際、最初は市場に合わせて大型バイクを販売しようとしたものの売れず、逆に意図していなかった小型バイクが売れ始めたというエピソードで、成功するには最初の計画にこだわらず臨機応変に状況に合わせていくことが大事ということが分かります。
現実世界はなかなか教科書通りにいきませんから、いくら丁寧に業界の情報を集めたり他の人のキャリアを参考にしたりしても完璧なキャリアが机上で完成するわけもないですし、ましてや計画通りに行くものでもありません。もちろん行き当たりばったりではいけませんのである程度の方向づけは大事ですが、最終的にはまずはやってみるということが必要です。
そのためには少なからず失敗はするものという割り切りと、臨機応変に対応できる余地を残しておくリスクヘッジが重要です。

エフェクチュエーション

創発的戦略が行き当たりばったりにならないための方法論として、「エフェクチュエーション」という、成功した起業家はどのように意思決定をするかについての研究があります。
キーポイントは、
1)今持っているものを使う、
2)許容可能な損失をベースに戦略策定をする、
3)パートナー・ネットワークを活用する、
4)転んでもタダでは起きない、
5)自分がコントロールできることに集中する、です。
キャリア戦略の観点からは、下記のように説明できます。

1) 今持っているものを使う

手中の鳥の原則と呼ばれます。
自分の志向性、専門性、ネットワークなど、持っているものからスタートするべしということです。
例えば今30代半ばで次のキャリアステップを考えているとします。これからITが伸びるからといって、これまでIT関連の経験もなく興味もない、業界に知り合いもいない人がいきなりITの勉強を始めるのは悪手でしょう。

2) 許容可能な損失ベースの戦略

失敗しても取返しがつくレベルで挑戦するということです。
転職する時には内定が決まってから会社を辞めるのが鉄則ですね。
小さく産んで大きく育てろという言葉もあります。最初から背伸びしすぎないことが重要です。

3) パートナー・ネットワーク

クレイジーキルトの原則と呼ばれます。競合に勝つというよりは、競合も含めた様々なステークホルダー全体で価値を生み出すということです。一人で色々考えるより、エージェントと話したり、目指す業界の人とネットワークを作ったりして、そこから出てくるものを発展させていきましょう。

4) 転んでもタダで起きない

レモネードの原則と呼ばれます。挑戦に失敗や困難はつきものですが、それをむしろチャンスとして利用するということです。
先端の異業種や初めてのマネージャー職への転職は苦労するかもしれませんが、例えば面接では落ちたとしても、面接官と色々会話してみると、こういうスキルが必要そうだとか、こういう会社が狙えそうだというフィードバックが得られるのではないでしょうか。

5) 自分でコントロールできることに集中

飛行中のパイロットの原則と呼ばれます。外部環境はコントロールできないと割り切り、自分でコントロールできることにベストを尽くすということです。
自分という人材への需要の有無は市場が決めることなので、「自分は世の中に必要とされてないのでは…」とクヨクヨするのは時間の無駄です。
それよりも現職での実績を上げる、MBAやDBAを取得する、等、自分でコントロールできることに力を入れて人材価値を高めていきましょう。



以上、戦略的キャリア構築に使えるMBAのフレームワークをいくつか紹介いたしました。
このうち、既にご存じで実際に使っているフレームワークはいくつありましたか?
もし、知らない・使っていないものがあるなら、是非勉強してMBAを取るべきです。
全部ご存じなら、既にMBA相当の実力があるはずですから、弊社が紹介するカリスマ大学のMBAプログラムが最適です。
もし既にMBAをお持ちなら、ツインテック国際工科大学のDBAへどうぞ!

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